認識の違い

朝日新聞2022年7月14日朝刊の『欧州季評』で、イギリス在住のコラムニスト、ブレイディみかこさんが、イギリスのテレビ番組、『グッド・モーニング・ブリテン』でのジョンソン首相(当時)の的外れな発言について書いていました。

 

夫を亡くし公営住宅に1人で住み、光熱費が17ポンドから85ポンドに上がり倹約を迫られ1日1食にし、光熱費削減のために高齢者の無料パスを使って、1日中バスに乗っている、年金生活者の77歳のエルシーさんについて、司会者に「ほかに何を節約すべきでしょうか」と質問されたジョンソン首相は、「私はエルシーに何も節約してほしくありません」と答えたあと、「申し上げておきたいのは、24時間の無料パスを導入したのは私です」と、言ったそうです。(要約しています)。

 

ジョンソン首相は、無料パス導入の実績を誇示しました。「私のおかげでバスに無料で乗れる」、という意味に受け取れます。ジョンソン首相には、エルシーさんの困窮が認識できていないようです。エルシーさんの行動を、ジョンソン首相のように認識する人は少ないと思います。ジョンソン首相に期待されていたのは、困窮する年金生活者への対策だと思います。

 

発達障害の事例とされるものに似ていると思いました。番組での発言で、ジョンソン首相(当時)の評価は下がったと思います。困っている国民を認識できないと評価されるのは、首相として致命的だと思います。分かるように説明すればいいと思う人は少なく、多くの人が失望し、首相にふさわしくないと思ったと思います。私は、同じ話を聞いての認識の違いが、相手への失望を生むのを知りました。

​2022年9月12日