​監督退任

埼玉西武ライオンズの辻発彦(つじはつひこ)監督が退任しました。昨シーズンは最下位、今シーズンも3位に終わり、区切りとなったようです。辻監督在任6シーズンの埼玉西武ライオンズの順位は、2位、1位、1位、3位、6位、3位でした。優勝できない監督は解任されます。優勝しても、優勝できないシーズンが続けば解任されます。プロ野球の監督は、割に合わない仕事だと思います。

 

パ・リーグは6チームで優勝を争っているので、1年で1人の監督しか評価されません。1人の勝者と5人の敗者がいる構図です。前任の監督よりも順位を上げれば評価される場合もありますが、次に求められるのは優勝です。優勝できなければ、いずれ解任されます。ずっと、この構図です。勝者と敗者が入れ替わり、常に誰かが喜び、誰かが辛い思いをしています。優勝し続けなければ、立場が逆転します。

 

試合に出場できるのは事前登録した26人です。意外と、選手起用の自由度が低いのです。ライオンズの控え選手は、ピッチャー9人、バッター7人が標準です。ピッチャーは延長戦を考えるとギリギリです。控えのキャッチャーも2人必要です。守備に不安のある選手を上手な選手に交代することも、よくあります。代打、代走に出せる選手は少ないのです。ピッチャーは“肩を作る”準備が必要なので臨機応変には交代できません。同じチームと25試合対戦するので、手の内もわかってしまいます。作戦の数は限られています。

 

結局、監督がスケープゴートにされるのです。ピッチャーを交代せずに打たれても、交代したピッチャーが打たれても、「監督のせいで負けた!」と、なるのです。違う作戦だったら勝てたかなんて、誰にも分かりません。でも、「違う作戦だったら勝てた」と思ってしまうのです。用いられなかった作戦が魅力的に見えるのです。結果論でファンの不満を向けられるのは、割に合いません。どんなに努力をしても、合格なのは1人だけなのですから。

​2022年10月31日