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かわいそう
2023年5月21日放送の『どうする家康』、第19回のサブタイトルは、「お手付きしてどうする!」。家康が侍女をお手付きにし、懐妊を知った正室の瀬名が浜松城に乗り込んでくるというコメディー回でした。側室がテーマの回は、3月12日放送の第10回「側室をどうする!」以来、2カ月ぶり2回です。正直、うんざり。
お市の方と面会した秀吉の台詞から、浅井長政は自害したようです。長政の最後は描かれず、お市の方と浅井三姉妹との別れのシーンもなし。秀吉との面会シーンは1分30秒ほどでした。対して、侍女と家康の入浴シーンは計3回、合計7分超。半分が入浴シーンなんじゃないかってくらい、長い。作り手にとっては、長政の最後よりも侍女とのラブコメの方が重要なようです。
『どうする家康』のテーマは、「かわいそう」なのだと思います。今回は、瀬名がかわいそう。14回は、阿月がかわいそう。だから、走るシーンよりも長い回想シーンで不幸な生い立ちが描かれる。18回は、家康の身代わりになった夏目広次がかわいそう。だから、武田の兵に見つかるのではないかと心配になるくらい長い回想で過去が描かれる。家康が命からがら敗走するシーンは描かずに。
視聴を続けるかギリギリの段階です。オチがないので、救いがない話になってしまっています。ただ、かわいそうで辛い。昨年の『鎌倉殿の13人』の亀の前事件では、形だけの後妻打ちの予定が義経と弁慶が無茶苦茶に家を壊してしまうオチが可笑しかった。鳥居強右衛門をどう描くのか楽しみにしていましたが、強右衛門もかわいそうに描かれそう。強右衛門も走るのだろうけど、それだと阿月と同じ気が…。マラソンの次は、走れメロスの予感。
2023年5月22日
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