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​今度はNHK

 12月3日に放送された『NHKスペシャル』のテーマは、「キラキラムチュー ~発達障害と生きる~」でした。鉄道、数字、天気予報と道路、ゲーム作り、それぞれの趣味に没頭している発達障害を持つ子どもたちを取材していました。趣味に熱中するのを好意的にとらえている事に、好感を持ちました。良い視点から描いていると思いました。

 

 鉄道好きの子が取材者に写真を説明しながら「115系S11編成」と言っていました。しなの鉄道の電車の115系の1編成を指します。私も鉄道好きですが、編成ごとの区別がつくほどの視点を持っていません。他の子の親も同じですが、楽しさが理解できないであろう趣味を「無駄」と否定せずに、子どもの趣味を手助けしているのが素晴らしいです。父親の、「つぶれちゃ終わりだと思うので、いかに、つぶれないようにやっていくか」に感心します。

 

 彼の夢は電車の運転士ですが、それは会社員になるという事です。番組は先に進みませんでしたが、発達障害を持つ子は学校の評価システムの中で不利です。苦手な教科がなければ問題ありませんが、発達障害の特性によって苦手な教科がある場合、努力での改善は困難です。鉄道会社の入社試験は狭き門のイメージがあります。発達障害の特性によって向いていない仕事もあるでしょうが、その前に、学校の評価システムに評価される必要があります。

 

 調べてみると、ディレクターの子どもがASDだそうです。だから、視点に好感を持ったのかもしれません。良い番組だと思うからこそ、もう一歩進んで欲しかったのです。ちゃんと働いていて「発達障害で困っている」と言う人を見ると、「そこまで行けねーんだよ」と思います。どう評価されたのか、どう乗り越えたらいいのか、知りたいです。私にはアイデアがないので、教えて欲しかったのです。


2022年12月5日

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