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他人の意見

 

 2023年8月3日〜6日に開催された「どうぎんカーリングクラシック2023」で、印象に残るシーンがありました。8月4日の北海道銀行×フォルティウスの試合です。フォルティウスのスキップの小谷優奈選手は、サードの小野寺佳歩選手に提案された作戦を採用しました。予選の1試合の3分ほどのシーンですが、強く印象に残りました。

 

 6エンドのラストストーン。小谷選手は、ドローでNo.1ストーンを作ろうとしているようでした。バイス・スキップの小林未奈選手も同じ意見のようです。しかし、北海道銀行の赤いストーンよりも中心に寄せるのは難しそうです。投げに行こうとしたとき、サードの小野寺佳歩選手が別の作戦を提案します。ハウス内にある自分たちのストーンを飛ばして、北海道銀行のストーンに当てる作戦です。

 

 自分が見落としていた作戦を提案された小谷選手は、即座に効果を判断します。うまくいかなければ、どちらも1失点。うまくいけば、小野寺案は2得点。そして、小野寺案を採用しました。

 

 急に出てきた小野寺選手の案を、自分の案と同じように理解して検討したことに、私は驚きました。他人の意見と自分の意見を比べるのは難しい気がします。私の場合、純粋に内容を検討できた記憶がありません。それは、他人の意見を理解する能力がないからだと思いました。理解する能力あれば、自分の思考も他人の思考も同じように利用できる。リーダーに必要な適性を見た気がしました。私にはない、適性。



2023年8月21日

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