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譲渡される側になるとは

 西武鉄道が他社の中古車両を導入することを発表しました。東急電鉄の9000系と小田急電鉄の8000系です。西武は昨年、サステナ車両と称する他社の中古車両の導入計画があることを公表しました。大手私鉄の西武が中古車両を導入するとは信じられませんでした。しかし、2024年度からの導入が発表され、急に現実になりました。

 

 大手私鉄から中小私鉄への車両譲渡はよくあります。2~3両の短い編成になっていることが多いです。塗装などの装いを少し変え、身軽な編成になって活躍する姿は独特の趣があります。首都圏で見ると味気ないステンレス製の車両ですら、そう見えるようになります。西武鉄道から他社に譲渡された車両もあります。しかし、その逆、譲渡される側になるとは思っていませんでした。

 

 東急9000系はステンレス製ですが、小田急8000系は鋼製です。無塗装車体をサステナ車両の定義としていた最初の発表からは後退したように思えます。新車投入が続く中での100両の中古車両の導入にも驚きました。電気使用量の少ないVVVFインバーター制御の電車を増やすのを急いでいるように見えますが、置き換える車両によっては車齢も変わらないはずです。長く使わない予定なのかもしれませんが、急がなくてもいい気もします。

 

 趣味的には面白いですが、本線とのサービスの違いが心配です。車齢が変らないので、サービスの向上は期待できないと思います。乗客数が少ない路線にお金をかけたくないのは分かりますが、私のように、新車の多い池袋線から乗り換える人もいるはずです。車内のドア上にある液晶パネルがないとガッカリします。制御方式や車齢より重要ですが、元々ない路線なので付けてくれないでしょう。

 

 あと、4000系にはあるトイレはどうするんだろう。



2023年10月9日

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