大阪観光局がF1誘致の構想を発表したようです。報道は断片的で、具体的な計画はわかりません。溝畑宏理事長の「死力を尽くせば絶対に実現する。やれると確信している。」との発言には、開催への強い意志を感じます。民間による運営で採算がとれる目途が立っているようですが、市街地コースにするかサーキットを建設するかは決まっていないようです。

　市街地コースは面白そうですが、鈴鹿サーキットでの開催がなくなるのは嫌です。2007年と2008年の富士スピードウェイでの日本グランプリの開催で、鈴鹿サーキットが特別だとわかったからです。トヨタが買収して全面改修した富士スピードウェイは、素晴らしいサーキットだと思います。他のレースなら十分に面白いです。しかし、富士でのF1はなぜか面白くありませんでした。

　バブル経済の時代の発想だと思います。1994年と1995年は、TIサーキット英田（現：岡山国際サーキット）でパシフィックグランプリが開催されました。鈴鹿は日本グランプリ。日本で1年に2回F1が開催されました。オートポリスもF1開催を目指して建設されたとか。そんな時代もありました。鈴鹿での開催を残したまま大阪でも開催するのなら大歓迎です。

　最近は、開催権料が高騰しているようです。お金の力で鈴鹿から開催権を奪えるかもしれません。いきなりF1という発想が安易。海外の富裕層を呼び込みたいからF1という発想が安易。シンガポールやラスベガスの真似をするという発想が安易。大阪観光局の人たちは、F1しか知らないのかも。真似をするなら、マカオのギア・サーキットにしてほしい。F1じゃないけど。