パリオリンピックの開催中に柔道の記事をYahoo!ニュースで探すと、コタツ記事ばかりでした。試合経過や選手のコメントが知りたいのですが、期待する記事を見つけることができませんでした。見出しに「誤審」とある記事を開くと、「SNSで誤審だと言っている人がいる」という内容です。選手に取材するわけでもなく、関係者に取材するわけでもなく、記者の見解を書くわけでもありません。それが、コタツ記事。
誤審だと思う人がいるのは、仕方がないと思います。1試合だけを見れば、白人選手やフランス人選手が優遇され、アジア系選手に厳しい判定に見えることがありました。しかし、多くの試合を見ていくと、そのような偏りはないように感じるようになりました。主審がポイントや反則を見逃しても、無線で修正の指示を受けている試合も何回かありました。
柔道混合団体の延長戦の階級を決める抽選も、「SNSで出来レースだと言っている人がいる」と、コタツ記事は言います。コタツ記事は、「フランスが優遇されている」と主張するものが多いです。スポーツクライミングの森秋彩選手に関しては、「SNSでいじめだと言っている人がいる」と、コタツ記事は言います。森選手にメダルを取らせないために身長の低い森選手がクリアできない課題を設定したと、コタツ記事は言います。
柔道は、タックルが横行していた北京オリンピックの頃よりは日本人選手向きに見えます。寝技に時間を使わせてくれるようにもなったし。昔はビデオ判定もなかったし。柔道に関しては、コタツ記事に影響されません。しかし、見ていない競技は、コタツ記事が拡声する疑念を抱いたままになってしまいます。コタツ記事は、報道機関として無責任だと思います。Yahoo!ニュースは、取材している記事とコタツ記事を分類するべきです。
コタツ記事を書いている記者は、他のオリンピックを見たことがあるのかよ?
2024年9月9日