FA権を行使して福岡ソフトバンクホークスに移籍した山川穂高選手の人的補償は、甲斐野央選手でした。ソフトバンクは選手層が厚いので、プロテクトできる28人から誰が外ずれるのか楽しみにしていました。これで、山川移籍騒動もようやく決着しました。しかし、発表当日の朝は和田毅選手を指名する方針との報道されていました。誤報とも思えず、すっきりしない結果になりました。

　誤報でないとすれば、西武が和田選手の指名をソフトバンクに伝えたものの、何かが起きて甲斐野選手の指名となったのでしょう。和田選手は今年で43歳。活躍が期待できるのは、あと1年か2年でしょう。西武が指名しないと予想してプロテクトしなかったと考えられます。しかし、いざ指名されると何かが起きた。本人なのかチームなのか。ルールを曲げる何かが起きたのでしょう。

　人的補償に指名された選手は移籍を拒否できず、拒否すれば資格停止になり金銭補償になるというルールがあります。しかし、日本野球機構が関わっていないので、拒否された側が告発しないかぎり露見しないでしょう。金銭補償になり甲斐野選手を獲得できなくなってしまうので、西武にメリットがありません。丸く収まったのも納得できます。中継ぎと抑えの戦力に不安のある西武にとって、良い選択だと思います。

　指名されたら拒否できないのに、ソフトバンクが和田選手をプロテクトしていなかったのが不思議です。あるのは、引退する自由だけです。和田選手と甲斐野選手がプロテクト外なら、山川選手と同じファーストを守ることが多い中村晃選手はプロテクトされていたのでしょう。プロテクトリストは公表されないので、真相はわかりません。西武に来るなら誰でも大歓迎だけど、なんか、すっきりしない。

2024年2月12日